・集客システムの作り方の概念がわかる
ビジネスにおいての悩み事のほとんどは「集客」にまつわることだと言われていますが、ウェブマーケティングを駆使してネットからの集客システムを構築するとその悩みはなくなり、集客に費やしてた時間を商品やサービス向上に充てることができます。
集客“システム”というぐらいなので、なんとなくやっていたり根拠がない状態は望ましくありません。集客のパターンを見出し、再現性のある状態に組み上げて初めてシステムと呼べるでしょう。
さて、ウェブマーケティングの基本となるのは「ホームページ」を中心とした戦略です。ホームページを中心にしてブログやSNSを運営していくのがウェブマーケティングの基本であり最重要項目です。
こちらの図はウェブマーケティングの基本的な流れを表した図ですが、「興味」「比較・検討」に該当するところでホームページが活用されます(この図では「自分のサイト」と書かれている箇所です)。

ウェブマーケティングの全体像を図解
どんなビジネスでもホームページを見に来てくれた全員が商品を買ってくれるわけではありませんが、「ホームページを見に来てくれた方の一部は必ず商品を購入してくれる」状態を作ることができれば、それは集客システムがうまくできている証です。
冒頭でも触れたように、ウェブマーケティングをなんとなくやっていたり、根拠のない対策では仕組みを作ることはできませんが、今回の記事では目標設定の考え方と、仕組み作りのときに重要なPDCAというフレームワークのご紹介をいたします。
ホームページの目的は?
そもそも、ホームページは何のために作るのかを考えていきましょう。
ホームページでは、ページ内を読んでいただいた上で「講座のお申し込み」や「資料請求」、「メルマガ登録」などを目標にしていることが多いです。また、ネットショップのサイトなどは、「売上」や「販売数」を目標にすることが多いです。
このように、ホームページでは何かしらの「目標」や「目的」があります。
しかし、ほとんどの場合は目標を設定せずにホームページを作ってしまい、何のためにホームページが存在しているのかわからなくなってしまいます。
「制作会社に高いお金を払ったのに、何も効果が出ない…」
という相談を受けることが多いですが、そもそも設定している目標がなければホームページの効果を計ることができません。
目標を明確にする「KGI」と「KPI」
とはいえ、ホームページを作ろうと思った理由はなにかしらあるはずです。「今より受講生を増やしたい」「メルマガ登録者数を増やしたい」「とにかく売上をあげたい」など、なんらかの課題をもってホームページに取り組もうと思われたと思います。
これらの課題を一括りにすると「集客をしたい」と言うことができます。ホームページを作る最終的な目標は集客をするためなのです。
しかし、「今より受講生を増やしたい」「メルマガ登録者数を増やしたい」「とにかく売上をあげたい」という目標ではまだ漠然としているので、もっと具体的な数字で目標を設定する必要があります。
そのために、KGIとKPIを設定していく必要があります。
KGIとは
KGIとは「重要目標達成指数」のことを言います。
つまり、ウェブマーケティングで最終的に達成したい目標です。先ほどの「今より受講生を増やしたい」「メルマガ登録者数を増やしたい」「とにかく売上をあげたい」という目標をより具体的に数値化したものがKGIになります。
- 「今より受講生を増やしたい」→「受講生を新規で毎月10人集める」
- 「メルマガ登録者数を増やしたい」→「メルマガ登録数を毎月100件集める」
- 「とにかく売上をあげたい」→「月の売上を100万円にする」
漠然と目標を立てるのではなく数値化することでゴールの場所が明確になります。
この目標設定はカーナビに似ていて、カーナビで目的地を設定するときに“だいたいこの辺”と設定するのではなく“具体的な住所”を設定するように、ウェブマーケティングでも具体的な目標を設定することで、そこにたどり着くまでの道筋を立てることができます。
KPIとは
KPIとは「重要業績評価指数」のことを指します。
簡単に言えば中間目標と思っていただいて差し支えありません。KGIで明確にした最終目標を達成するために、その過程も具体的に設定していきます。
例えば、
- 「メルマガ登録数を毎月100件集めるために、ホームページのアクセスを2倍にする」
- 「ホームページのアクセスを2倍にするために、記事を100記事書く」
というように、最終目標から逆算してちょっとずつ目標を達成していくイメージです。
KGIとKPIという言葉は覚える必要はありませんが、概念だけは覚えておいてください。少なくとも、
「ウェブマーケティングで達成したい目標を明確に設定する」
ことが大切だということだけは覚えておいてください。
コンバージョン率
少し難しい言葉が続いてしまいますが、CV(コンバージョン)という考え方も覚えておきまよう。
コンバージョンとは、直訳すると「変換」という意味になりますが、ウェブマーケティングにおいては、ユーザーに「メルマガ登録」や「資料請求」をしていただくなどの、ただページを見る状態から何かしらの「行動」に変換してもらうことを言います。
コンバージョンは「%」で表すことが多く、「コンバージョン率」という言葉をよく使います。
例えば、「メルマガ登録」をKGI(=最終目標)とした場合、ホームページに毎月1000人のアクセスがあって、そのうちメルマガ登録が50件あったとしたら、
(50件 ÷ 1000人)× 100 = 5%
コンバージョン率は5%ということになります。
KGI、KPIに対して毎月のコンバージョン率を計測しておけば、だんだんと数字の傾向が見えてきて改善のポイントが明確になってきます。何をやればいいか迷いがちなのがビジネスですが、定点観測して数値化しておくことでやるべきことが明確になるので、まずはご自身のビジネスにおける目標を設定するところから始めていただければと思います。
数字を明確にすることで目標達成意識が芽生える
目標を達成させるための指標をいくつか紹介しましたが、最初に設定した目標がなかなか数字に表れないかもしれません。また、設定した目標に対して、どこまでホームページが影響しているかの判断が難しいところがあります。
だからと言って、ホームページの目標を立てることはやっぱり意味がないのかというと、そんなことはありません。
目標を明確にして、それぞれKGI、KPI、コンバージョン率を毎月表にまとめて、その変化をチェックすることで自然と目標達成意識が芽生えてきます。数ヶ月では数字の伸びが少ないかもしれませんが、1年、2年と続けていけば、その変化を実感することができます。
PDCAサイクルを回して効果測定仕組み化する
「PDCAサイクル」という言葉はご存知でしょうか?PDCAサイクルは経営や商品そのものを良いものにしていくためのフレームワークであり仮説検証を繰り返し改善していく一連の流れを言います。
先ほど解説したKGI、KPI、CVと、このPDCAサイクルは密接に関わっています。中間目標を設定してゴールに近づいていくプロセスそのものがPDCAサイクルといっても過言ではありません。
Plan(仮説)
KGIは目標設定なのでPlanになります。ここで目標をテキトーに設定するのではなく、しっかりと仮説をたてて目標を設定しないと、その後のDo,Check,Actionもテキトーになってしまい、PDCAサイクルがしっかりと回らなくなってしまいます。
Do(実行)
実行の部分は、目標達成のためのホームページ制作やブログの投稿など、実際の運用になります。
Check(検証)
検証は KPI(中間目標)に当たる部分で、実行した成果が目標に達成しているかを確認していきます。ここで、目標を達成できているか、できていないかを分析するのですが、漠然と達成できたかできないかを決めつけるのではなく、なぜこの結果になったのはまでしっかりと分析することが重要です。
Action(改善)
検証し分析した結果を踏まえて、KGIを達成するために改善していきます。ホームページの成果を測るときに、1周だけのサイクルで最終目標を達成することは難しいです。何回かPDCAサイクルを回していきながら目標達成に近づけていきます。
ホームページだけではできない改善策もある
PDCAサイクルを回していく中で様々な改善点が見つかると思いますが、ホームページ1つだけでは改善できない点もあります。
例えば、ホームページのアクセス数を上げることが課題ということが見えたときに、SNSで拡散したりメルマガで告知したり、ホームページ以外のいろんなメディアを使わなければいけません。
このように、色々と連携させるのは手間がかかることですが、これが本来のホームページ戦略でありウェブマーケティングなのです。
「ホームページを作ればお客様が集まってくる」という発想は勘違いですので、戦略的にウェブマーケティングを行ってお客様に来てもらえる仕組みを作りましょう。