こんにちは、マーケティングパートナー合同会社の相澤です。
今やブログを書くことが当たり前になってきており、ビジネスの中で一度は検討されるものになっていますが、現在のブログは、かつてのようなアメブロなどの無料サービスではなくて、ある程度しっかりと力をいれてビジネス的にブログを書くという認識が高まっている傾向を感じます。
もしかしたらあなたも、みんながやっているから自分もブログを始めようと思ったこともあるかもしれませんが、ブログを書くことにどのような意味があるかご存知でしょうか。
また、会社内でブログを書く流れになっているけど、「本当にブログを書く意味があるのか?」疑問を持たれているウェブ担当者の方もいるかもしれません。
中には、
「ホームページがあればブログを書かなくても良いんじゃないか?」
とか、またはその逆で、
「ブログがあればホームページはいらないんじゃないか?」
そう思われている方もいるでしょう。
結論から言うと、ブログを書くことはビジネス的に見てとても重要な役割を果たします。企業であっても、独立されたフリーランスの方であっても、ビジネスをされているならば「ブログを書くことは必須」と考えています。
そこで今回は、ブログを書く意義をあらゆる角度から解説していきます。ウェブマーケティングの視点からも解説していくので、ビジネスブログを始めようと思っている方も、ぜひ参考にしてみてください。
1.ブログの本来の意味とは?
ブログにもいろんな意味があり使い方もかなり多様化していますが、ブログの本来の意味は、
ブログ
Web logの略。ウェブサイトの一種。ホームページが簡単に作れるシステムで、日記公開や他からの意見の交流に使う。
という感じで、元々はウェブ上にログを残すことを目的として始まったもので、その後、個人の日記や体験談を発信するネットのツールとして広まりました。
なので、ブログというと「日記」のような印象を持つと思いますが、今はビジネス的に使われることも多くなり、ただの日記ではなくなっています。
お得な情報や有益な情報をブログで発信する人もいれば、従来のブログの域を超えて、企業や個人でビジネスをやっている人が、いわゆる「コンテンツサイト」として情報を提供するようになりました。
2.ブログの種類とそれぞれの意味
今日のウェブ業界ではブログの種類を大きく3つの種類に分けることができます。
ブログの種類 | 向いている人 |
---|---|
日記型 | 芸能人・著名人 |
特化型 | 企業・個人(ビジネス向け) |
雑多型 | 個人(プロブロガー) |
それぞれどのような意味で使われているのか、解説していきます。
日記型ブログ
日記型ブログとは、一般的に知られているブログの姿で、ほとんどの方はこのやり方でブログを書いているのではないでしょうか。
それがビジネス的にはどんな意味があるかというと、ほとんどの事業者は日記的なブログはビジネスにおいては意味がありません。
個人的にプライベートな関係の中で日記型のブログを楽しむ分には良いですが、基本的にはそれをビジネスに活かすことはできないと思ってください。
仮に日記的にブログを書くとするならば、代替案としてSNSを更新していく方がビジネス的には効果があるでしょう。インスタグラムのストーリーズを日記変わりにする方も多くなった印象です。
こんな人は日記型ブログも意味がある
中には日記型ブログを書いて意味がある場合もあります。それは、ブログに書くような日常そのものに価値があり、日記を読んで楽しいと思われる人です。
具体的には、
- 芸能人・著名人
- ネットで人気の人(ネットアイドル、インフルエンサー、ユーチューバー)
- 文章を売りにしている人
このような人たちには「ファン」がいて、そのファンにとってはどんな内容であれ、発信されることに価値があります。
もしあなたにすでにファンいるようであれば、ファンにとってはあなたの日常の出来事に価値があるので、日記型ブログで発信されると良いでしょう。
特化型ブログ
もしあなたが「日記型ブログを書くべきではないなぁ」と思ったら、特化型ブログを書いていくことをおすすめします。
特化型ブログは
「何かしらのジャンルに絞って専門的に発信していくブログ」
のことを言います。
企業やフリーランスの方がビジネスブログとして発信するのに向いています。
例えば、ウェブマーケティングをやっている会社であれば、ウェブマーケティングに特化したブログを書いたり、ウェディングの会社であれば、ウェディングに特化したブログを書いたり、
フリーランスとして独立しているのであれば、あなたの商品やサービスに関することに特化したブログを書いていくということです。
その発信内容も、日記的に書くのではなく、読者にとってためになる情報を記事にしていくという感じです。読者の5W1Hを解決するような内容、体系立ててまとめて小冊子を作るイメージです。
雑多型ブログ
雑多型ブログは
「複数のカテゴリーを集めて一つサイト内で発信していくブログ」
のことを言います。
雑多型ブログは「プロブロガー」と呼ばれる方々がやっているケースが多いです。
この雑多型ブログも基本的には読者のためになる情報を記事にしていきますが、特化型ブログとの違いは、記事のカテゴリーは特に統一していなくある程度広い範囲で記事を書いていきます。
新規で始めるなら「特化型ブログ」で
これから新規でブログを始めようかなと思っているなら「特化型ブログ」を始めましょう。
ジャンルを絞らずにいろいろなことを発信したいと思われるかもしれませんが、何かに特化することでブレずに発信を続けることができます。
詳しくは後ほど解説していますが、特化型ブログを書くことでその道の専門家という見られ方をしてもらえます。専門家として見られることはビジネス的には様々な面で本当に有利になっていきますので、いろいろ発信したくてもまずは特化して一定の知名度を確立させてしまいましょう。
3.ブログを書く最大のメリットは「専門家になれる」こと
ブログを書くメリットはいくつかありますが、その中でも、特に特化型ブログを書く最大のメリットは、
「何者なのか」
を分かってもらえるようになることです。
つまり、特化型ブログを書くことで、その道の専門家としてのポジションを確立できて「オピニオンリーダー」になれるということです。
「何をやっている人なんですか?」と聞かれる前に「○○に特化したブログを書いているから、○○の専門家なんですね。」と勝手に思ってもらえて、自然と専門家のポジションを取ることができます。
シュテルン・コンサルティングの吉岡岳彦氏はこの専門家のポジションのことを「ティーチャーズ・ポジション」と表現しており、とてもわかりやすい言葉だと思います。
- ジュエリーのことに特化してブログを書けば「ジュエリーの専門家」
- 精神世界のことに特化してブログを書けば「スピリチュアルの専門家」
- お酒の中でもワインのことに特化してブログを書けば「ワインの専門家」
自分から売り込みをしなくても依頼が来るような仕組み作りとしては、ティーチャーズポジション取ることのブランディング効果は計り知れません。
ビジネスブログを書くにあたり、このように「専門家として見てもらえるようになる」ことが、商品が売れるようになることよりも重要で、ビジネスブログを書く最大のメリットと言えるでしょう。
アクセス数が少なくても「専門家」になれる
「特化型ブログを書いて専門家になる」ことに関しては、必ずしもブログの人気度やアクセス数の多さとは関係していません。
一般的に、ブログの価値を評価するときには「アクセス数」「セッション数」「ユニークユーザー数」を見て、その数字が多いか少ないかでブログの価値を評価することが多く、そのため、とにかくアクセス数を集めることだけに囚われてしまいがちです。
しかし、この「専門家になる」ということに関してはアクセス数とは関係なく、知識やノウハウを体系的にまとめて記事を書き続けることで、そのポジションを作ることができます。
それは、ある程度しっかりと専門的なことが書かれていることが信頼に繋がるためであり、結果的にあなたが選ばれる理由にもなります。
「こんなにたくさんの情報を持っているのだから、信頼できる」
と、自然と思ってもらえるようになりますが、これは、情報発信を何もやっていない状態では決してそう思ってもらうことはできません。
たとえ、そのブログのアクセスが全く無かったとしても「継続してブログを書き続けている」という事実だけでも信頼に繋がるのです。
4.ブログを書くその他のメリット
その他にもブログを書くメリットはいくつかあるので紹介します。
①多くの人に情報を届けることができる
ブログが育っていくと、考えられないくらい多くの人に情報を届けることができます。
特に、ブログのSEO対策をしっかりとやって記事が検索でヒットするようになれば、あなたの発信を安定して多くの人に届けることができます。
そして、検索でヒットする記事が多くなればなるほど、ブログへのアクセスが増えていき、1日に数万人、数十万人という人にあなたの発信を届けることが可能になります。
これはビジネスをやる上ではとても大きなメリットになるのではないでしょうか。
「自分のサービスや商品を多くの人に広めたい!」という思いがあるのであれば、ブログをやることは必須です。
②始めるハードルが低い
ブログは低いハードルで始めることができます。
費用の面で見ても自分で設定をできてしまう人であれば、サーバー代とドメイン代合わせても年間で10,000円程度で運営ができるので、誰でも気軽に始めることができるというのはメリットです。
ちなみに、アメブロやlivedoorblogなど無料でできるブログがありますが、それらは無料でできるのでハードルは更に低くほぼ無いに等しいですがおすすめはしていません。
私がお勧めしているのは「ワードプレス」と言われるシステムを使ってブログを書いていくことです。
ネット上に資産として残る
あなたがコツコツ積み重ねて書いていったブログの記事は、ネット上に資産として残ります。
例えば、ウェブ広告は広告費を払い続けないとそのページは残りません。Googleで広告を表示させようと思って、広告費を払い続けるとなるとその値段は数百万円単位になることも。出稿するキーワードによっては広告費が月に数千万円かかってしまうことも珍しくないようです。
また、SNSで考えてみても、投稿した記事やつぶやきは基本的にはタイムラインを流れ去ってしまいます。中には投稿をさかのぼって読んでくれる人もいますが、それは資産として残っていると言えるかというとそうとは言い切れません。
(ちなみに最近のSNSは、投稿して一定の時間が経つと投稿が消える「エフェメラルSNS」と言われるSNSが流行っているようです。【参考記事:SNS戦略】)
しかし、ブログの記事は一度投稿すればネット上に残り続けます。加えてSEO対策を行ってあなた記事を書けば、検索上位表示されて安定的にアクセスを集めることができます。
SEO対策を行って良い記事を書けば書くほど、確実にアクセスが集まる記事が溜まっていき「塵も積もれば山となる」で大きなアクセスを集めるサイトに成長していきます。
副産物的なブログを書くメリット
少し違った角度から見たときに、直接的なメリットではなく副産物的なメリットも幾つかあります。
- 発信力が身につく
- リアルとは違う繋がりが生まれる
- アウトプットになる(知識が深まる)
ビジネスに関係なく始めたい人は、これらのメリットを優先してブログの執筆に取り組んでいる人もいるようです。
とはいえ、ビジネスブログを書くことによって
「専門家になる」
「オピニオンリーダーになる」
というメリットは、ビジネスをやる上ではとても有利に働きます。
ブログ運営はどうしてもアクセス数や売上だけに目が行きがちですが、「専門家になるためにブログを書く」ということに意義を見いだせると、ブログを書くことがより面白いものになるのでは無いかと思います。
6.ブログを書くデメリット
メリットもあればデメリットもあります。ブログはそのメリットが大きい反面、デメリットも大きくて悩まされる人も多いようです。なのでブログを成功させるためには、いかにデメリットを無くしていくかがポイントになってきます。
そのブログのデメリットは大きく
- 結果が出るまでに時間がかかる
- 継続して書くことが大変
この2つが挙げられます。
①結果が見えるまで時間がかかる
ブログの成果を「アクセス数」「売上」に置いて考えたとき、どうしても結果が出るまでに時間がかかってしまいます。
今日書いたブログの記事が明日には検索上位表示されるということはありません。早くても1ヶ月、長ければ1年、相場をみても3ヶ月から半年は上位表示されてきません。
以下のグラフはブログを始めてから約2年間のアクセス数の推移を示したグラフですが、見ていただければお分かりのように始めてからしばらくは低空飛行を続けています。このときに諦めずに書き続けることができれば、複利効果的にアクセスが右肩上がりになっていきます。
結果が見えるまでは大変かも知れませんが、そのデメリットを解消するためにも、ブログの成果をアクセス数や売り上げに限定せず、先ほど紹介した「専門家になる」という結果にフォーカスすることが大事になると思います。
②継続して書くことが大変
「アクセス数」「売り上げ」「専門家になる」どれを達成するとしても、一定以上の記事を書き続けないといません。
この、一定以上の記事を書き溜めるまで継続してブログを書くのが意外と高いハードルになることもあり、ブログを早々と辞めてしまう人が続出してしまいます。
逆に言えば、一定数以上の記事を継続して書くことが難しく多くの人が早々に辞めてしまうからこそ、書き続けることに意味があり、書き続けることで専門家のポジションを確立することができるのです。
7.ブログは書き続けることに意味がある
さて、先程も触れましたが、ブログ運営者にとって「継続してブログを書けない」という悩みは非常に大きいものです。
実際にブログを始めた人の実に9割は1ヶ月も持たずに辞めてしまうようで、継続して書き続けることができる人は10人に1人しかいないのです。
さらにその中でも、ビジネスにおいて価値のある内容をしっかりと書き続けることができる人は、ごくごくわずかしかいません。IT業界にいる私の実感としても価値のある内容のブログを書き続けることができる人は本当に少ないと思います。
もっというと、会社として予算を組んで、チームを作って仕事としてウェブマーケティングに取り組んだとしても、継続できない会社もあります。
ブログを継続するコツは60%のクオリティで走り続けること
それでもビジネスを発展させるために、なんとしてもブログを継続したいところです。そのためにはできない理由としっかりと向き合って一つひとつ解決しなければなりません。
- 一人だと続かない→仲間を見つける
- 習慣化できない→1行でも良いから毎日何かしら書く
- 何のために書いているのかわからない→目標を明確にする
など、解決策はいくつかありますが、それでも仕組み化するための工夫が必要です。
そのための工夫として私たちがお勧めしているのは「60%のクオリティで走り続けること」です。完璧主義になって完成したものを世に出そうをするとどうしてもリリースまでに時間がかかってしまいますので、あえて完成させない60%のクオリティでリリースしてしまうことをお勧めしています。
一つの記事が完成したら次の記事を書く、完成したら次の記事を書く、、、
と、やるのではなく、
完成する前に次の記事を書き始める、完成する前に次の記事を書く、、、
というように、常に何かしら書きかけの記事がある状態にしておくことで、ブログを継続して書き続けることができます。
ちなみに、60%のクオリティといっても前半の60%を完成させて後半の40%を書かないでリリースするというイメージではなく、全体を通して形にはなっているけれど内容の濃さは60%程度という感覚です。
9.どんな人でもブログを書く意味がある!
どんな人であってもブログを書く意味は必ずあります。
特に、協会、中小企業、ベンチャー企業、フリーランスの方は、ブログを書き続けるだけで専門家として見てもらえて信頼も獲得できるので、これは書かない手はありません。
今はお勤めをしている方でも、将来独立を考えているのであれば、今のうちから特化型ブログを書き続けていき、いざ独立するときには、そのブログが名刺代わりになっているように、コツコツ積み上げていくと良いと思います。
また、特化型ブログを持っていると、セミナーやコンサルティング時に「このサイトに詳しく書いてあるので、良かったら読んでおいてください。」と言えるようになり、そう言えることが自分にとっての自身にもなります。
ブログというと、その意味は限られているように感じてしまいますが、いろんな可能性があり、いろんな成果に繋げることができることが、お分かりいただけたと思います。